ホストクラブで働き始めたばかりの頃は、売上や人間関係、自分に合った接客スタイルに関することなど、誰しも不安を抱えるものです。毎日のように、自分はこのままで良いのだろうか・・・。と心配になる瞬間があるでしょう。
しかし、その多くはあなただけが抱えている悩みではありません。ほとんどのホストが経験する、"ホストあるある"である場合も多いのです。多くの先輩ホストも、最初は同じ不安や戸惑いを経験し、そこから工夫を重ねて成長してきました。
だからこそ、こうした"あるある"を知っておくことは、新人ホストにとって心の支えとなり、実際の対策にもなります。自分だけじゃないんだと安心できると同時に、ホストとしての活動に役立てることができるのです。この記事では、人間関係や仕事の悩み、プライベートとの両立、お金に関するエピソードなど、ホストならではの"あるある"をまとめて紹介しています。また、解説や解決方法についても紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください!!
ホストのあるある ~人間関係編~
ホストのお仕事は、人間関係がすべての土台となります。そのため、ホストの間では人間関係にまつわるあるあるは尽きません。
①同僚に対してどのように接していいのか分からない
同じ店舗で働くホスト同士は、一緒にお店の雰囲気を盛り上げていく「仲間」でありながら、「ライバル」でもあります。「仲間」としての同僚と「ライバル」としての同僚、この二面性に悩む新人ホストは少なくありません。仲良くしすぎると、「ライバルなのに気を抜きすぎかな・・・」と思ったり、競争心をむき出しにしてしまうと、「嫌な奴と思われないかな・・・」と心配になったりするのです。
この場合、「仲間意識」と「個人の努力」を切り分けて考えることで、「仲間」であり「ライバル」でもある同僚と上手く人間関係を築くことができます。協力できる場面では全力で協力し、勝負の場面では真剣に勝負する。その切り替えが上手くできる人ほど、周囲からも信頼されます。「ライバルでもありながら、一緒に成長したい仲間」という意識を持つことが大切です。
②先輩との距離感に悩む
新人ホストが必ずと言っていいほど感じる悩みが、「先輩ホストとの距離感」です。上下関係がしっかりしている世界のため、礼儀を欠かさないことは大前提ですが、距離を取りすぎると可愛げがないと思われてしまいがちです。逆に、馴れ馴れしすぎても反感を買うこともあり、先輩ホストとどのように接していったら分からないと戸惑う場面も多いでしょう。
こんな時はまずは「素直さ」を武器にすることが大切です。先輩に教えてもらったことは素直に実践し、分からないことは遠慮なく質問しましょう。「アドバイスに耳を傾けてくれている」と思われれば、先輩も応援してくれるようになります。可愛がられる存在を目指すことが、先輩との人間関係をスムーズにする近道です。
③姫様との関係性の線引きに迷う
新人ホストにとって最も難しいのが、姫様との適切な距離感の保ち方です。親しくなればなるほど、売上や信頼につながる一方で、近づきすぎると依存やトラブルの原因になってしまうこともあります。プライベートへの介入をどこまで許すべきなのかと悩むことは、誰しもが通る道です。
まずは「お店の中」と「外」をしっかりと区別することが大切です。接客の場、つまりお店の中では全力で寄り添い、特別感を演出することが求められますが、私生活のすべてをさらけ出す必要はありません。仕事は仕事、プライベートはプライベートと割り切り、お店に来てもらっているときは姫様が全力で楽しめる空間を提供することで、信頼関係を長く続けていくことができるでしょう。
ホストとして仕事をしていく以上、人間関係の悩みは避けては通れません。ただ、悩んでいるのはあなただけではありません。同僚ホストも、先輩ホストも、少なからず同じような悩みを抱えて、それを乗り越えている方ばかりです。人間関係に悩むのは真剣に仕事と向き合っている証拠。これはホストあるあるなんだ、と割り切って、自分のペースで乗り越える方法を模索してみてください。
ホストのあるある~仕事の悩み編~
ホストの仕事は単に「お酒を飲んで場を盛り上げる」だけではありません。裏側には、多くの努力や悩みがつきものです。
①お酒が得意じゃない・・・
ホストの仕事と言えばお酒と切っても切れない関係にありますが、実はお酒が強くないというホストも少なくありません。そんな中でも乾杯や同席での飲酒は避けられず、お酒を飲むことが辛いと感じてしまうのは、実はホストあるあるのひとつです。無理に飲み続けると翌日の体調に響いてしまい、仕事に支障をきたしてしまいます。
お酒が弱いことは欠点ではありません。飲み方を工夫したり、場の雰囲気を盛り上げる会話でカバーしたりすることができます。自分なりの「飲まない」キャラを確立するのも立派な戦略です。
②会話のネタ切れ
会話が仕事の大半を占めるホストにとって、「会話のネタ切れ」は避けられない悩みです。毎日の営業で同じ話題を繰り返してしまうと、姫様に飽きられてしまうのではと不安になるものです。特に新人時代は、経験も浅く会話の引き出しが少ないため、困ってしまう瞬間は多いでしょう。
面白いネタを提供しなくては、と必死になってしまいがちですが、日常の出来事を工夫して話すだけで、十分に会話は成立します。また、相手の話をよく聞き、そこから話を広げられるように意識することで、自然と会話のキャッチボールが続きます。話題の引き出しを増やすために。普段からニュースやSNSに目を通すようにしましょう。
③売上のプレッシャーとの戦い
ホストの世界は結果が数字に直結するため、売上に関するプレッシャーは誰もが経験する「あるある」です。特に新人ホストは、目標額や先輩との差を目の当たりにして、焦りや不安を感じやすいでしょう。ホストは自分には向いていないのでは・・・と落ち込む瞬間もあると思います。
売上は一朝一夕で伸びるものではありません。焦らず、まずは信頼関係を築き、指名を増やすことから始めるのが基本です。数字ばかりに目が行きがちですが、「自分を応援してくれる人」を増やせるように意識することで、自然と売上もついてきます。あなたの努力の一つひとつが結果につながっていくので、周りと比べすぎないことが大切です。
ホストとして働く中で感じる仕事上の悩みは、決して自分だけのものではありません。同じ道を歩んできた先輩ホスト達も、似た経験を積み重ねながら今の立ち位置を築いています。大切なのは、悩みを「成長のきっかけ」として捉えること。焦らず一歩ずつ取り組んでいけば、必ず力になっていきます。
ホストのあるある~プライベート編~
ホストとして働き始めると、多くの新人が「プライベートの時間が減ってしまった」「普通の生活リズムが崩れてしまった」と感じます。華やかな仕事である一方、実際には私生活にまで仕事の影響が出てしまうのがホストのリアルです。こうした戸惑いや悩みもまた、ホストあるあるの一つです。自分だけが抱えている悩みではないと知ることで、少し気持ちが楽になることもあるでしょう。
①生活リズムが逆転してしまう
夜に働くホストにとって、生活リズムが昼夜逆転してしまうのは避けられません。朝方に帰宅し、昼過ぎまで寝ている生活を繰り返すと、友人や家族と予定を合わせることが難しく、孤独を感じやすくなります。
昼夜逆転は、ある意味「仕事柄」と割り切ることも必要です。ただし、休日は意識的に朝起きるようにし身体をリセットしたり、軽い運動で体調を整えたりする工夫をしましょう。生活リズムを完全に戻す必要はなくても、崩しすぎない意識をすることが、ホストとして長く仕事をしていく上でのコツです。
②プライベートと仕事の境界線があいまいになる
ホストはSNSやLINEを通して投稿や姫様とのやり取りを行うため、仕事とプライベートの境界があいまいになりがちです。休日でも姫様からの連絡が入ったり、SNS投稿を考えたりと、気づけば仕事モードになってしまっているというのは典型的なあるあるです。
しかし、すべてに即対応しようとすると疲れてしまいます。連絡のスピードや対応の仕方、SNS投稿の頻度などに自分なりのルールを設けることが大切です。「既読を付けない時間を作る」「休日は〇時~〇時だけ返信の時間に充てる」など、無理のない形でメリハリを付けましょう。
③普通の恋愛が難しい
プライベートでの恋愛が難しいと感じるのも、ホストのあるあるです。接客での関係とプライベートでの関係が混ざってしまい、相手に誤解を与えることも少なくありません。特に新人時代は、「プライベートでの恋愛で、相手にどう振舞うべきか」と悩む人が多いです。
プライベートでの恋愛を成功させるためには、仕事とプライベートの線引きをしっかりと持つことが大切です。恋愛相手には自分の働き方を伝え、理解を得られるように努力をしましょう。境界線を意識することで、接客としての接し方と、恋人としての接し方を分けることができ、仕事もプライベートも充実させることができます。
生活リズム、時間の使い方、恋愛観など、日常に直結する悩みを抱えているのも、ホストならではのあるあるです。多くのホストが、同じような悩みを経験しているでしょう。仕事と私生活のバランスを意識的に保つことが、ホストとして長く活躍するための土台となります。
ホストのあるある ~お金編~
多くの新人がまず驚くのは、「お金との向き合い方」です。
収入は大きく増える可能性がある一方、支出も自然と膨らみやすくなり、コントロールを失ってしまうとトラブルの原因になってしまいがちです。
①給料日の散財
歩合制でまとまった額の給与が入ると、気が大きくなってすぐに使ってしまうのは典型的なホストあるあるです。1ヶ月間頑張った自分へのご褒美として、ブランド品の購入や遊びに使って気づいたら残金がほとんどない・・・。という経験をする人も少なくありません。
給与をもらったらまず生活費や貯金分を確保し、残りを自由に使うという習慣を付けましょう。自分へのご褒美も大切ですが、まずは生活に必要なお金や貯金分を確保することが優先です。そのうえで、残ったお金で自分へのご褒美を買ったり、遊びに使ったりするようにしましょう。先輩ホストの中には、「給料日にまず別口座に必要なお金を移して使えないようにする」というルールを決めて徹底している人もいるようです。
②売上が上がると出費も増える
売上が伸びると、自分への投資や見栄えのための出費も増えがちです。スーツやアクセサリー、ヘアメンテナンスにかける費用が収入に比例して膨らむため、「意外と手元に残らない」と悩む人も多いのが現実です。
見た目への投資は必要ですが、無理のない範囲を見極めることが大切です。「仕事・売上に直結するもの」「自己満足の出費」を線引きすることで、出資をコントロールしやすくなります。
③税金や社会保険のことを忘れてしまう
ホストは個人事業主として扱われることが多いため、税金や社会保険を自分で管理する必要があります。会社員のように、税金や社会保険料が引かれた分が給与として支給されるのではなく、支払われた給与から税金や社会保険料を支払わないといけないこともあります。新人ホストは、「目の前の給与がすべて自由に使えるお金だ」と勘違いし、翌年に多額の税金の請求が来て慌てるという人も少なくありません。
毎月の給与から、一定額を「税金や社会保険料用」として取り分けておく習慣を持ちましょう。特に最初の確定申告では予想以上に税金の支払い額が大きくなることも多いため、注意が飛鳥です。
新人ホストにとっては夢のような高収入も、正しい管理をしなければすぐに消えてしまいます。大切なことは、「稼ぐ力」と同時に「貯める力」を身につけること。お金との付き合い方を早い段階から意識しておくことが、長く安心してホストを続けるための土台となります。
ホストとして働く中で誰もが経験する「あるある」は、単なる笑い話や愚痴ではなく、次のステップへの成長のヒントでもあります。人間関係に悩んだときは「信頼をどう築くか」を考え、仕事での悩みに直面したときは「工夫で解決することができないか」を探す。プライベートとの両立に苦しむときは「無理をせず自分を整える方法」を模索し、お金の問題に直面したときは「長期的に安定するためにはどうしたらいいか」を意識する事が大切です。
ホストや華やかなだけでなく、現場ならではの悩みや壁があります。しかしそれを「ホストあるある」として笑い飛ばし、解決策を見出していける人こそ、長く活躍できるホストになれるのです。
これからホストを目指す人は、ぜひこのあるあるからホスト生活をイメージしてみてください!!