被り営業で揉めないために!!売れっ子ホストのスマートな立ち回り方

なぜ「被り」は起こるのか!?
まず知っておきたいのは、「被り」が起こる理由は、ホストクラブというビジネスの構造上、どうしても避けられない要素があるということです。
姫様が複数のホストと連絡を取り合い、それぞれとのやり取りや会話を楽しむのは珍しくありません。多くの女性客は、接客を通してホストの人柄や雰囲気を見極めています。特に初回や場内指名の姫様は、どんなホストが自分に合うのか、一緒にいて楽しいと思えるのかを探している段階です。複数の担当候補と会話を重ね、相性を見極めようとすることも自然なことです。特に人気ホストが多い店舗ほど、こうした被りは発生しやすくなります。
さらに、被りが起こる背景には、それぞれの立場の思惑もあります。姫様は、もっといろんなタイプを知りたいという好奇心から、複数のホストと関わることがありますし、ホスト側も、自分をもっと知ってもらいたいという気持ちで積極的にアプローチします。
店舗としても、売上を伸ばすために指名を増やしたいという事情があるため、こうした三者の思いが交差する中で、自然と被りが生まれるのです。

また、店内の情報共有が不十分な場合、同じ姫様に2人のホストが営業していた、という状況にもなりがちです。出勤日がかぶることで誤解が生まれ、どちらが本担当なのかで揉めてしまうケースも少なくありません。

被り営業は「誰かが悪気をもってする」ものだけではなく、ホストクラブという仕組みの中で自然に起こってしまいがちな現象なのです。つまり、“被り”は一時的な状態であり、正しい対応次第で関係を良好に保つことができます。
大切なのは、被ってしまったときにどのように振る舞うか。その対応に、信頼を得るホストとトラブルを起こすホストの違いが生まれます。

揉めないホストはここが違う!!スマートな立ち回り3原則
被り営業のトラブルを防ぐために、売れっ子ホスト達が意識しているのが、より戦略的でスマートな立ち回りです。被りが分かった瞬間は、どうしても感情が動いてしまい、「奪われた」「裏切られた」と感じてしまうものです。しかし、そうした場面でこそ本当の力量が問われます。焦って行動に出るとトラブルを起こしかねません。冷静に構えることで、信頼を勝ち取ることができるのです。売れっ子ホストほど、感情をコントロールし、相手の立場を尊重した対応を徹底しています。
感情的にならず、状況を俯瞰して判断できる姿勢こそが、長く指名を保ち続ける秘訣です。被り営業を円満に乗り切るには、感情をコントロールする具体的な方法を身につけておくことも大切です。ここでは、被り営業の場面で覚えておきたい3つの原則を紹介します。

①相手担当へのリスペクトを忘れない
被った相手を敵とみなすのではなく、同じ店舗で働く仲間として尊重することが大切です。姫様が誰を担当として選ぶかは、本人の自由です。相手担当に対して悪口を言ったり、マウントを取るような発言をしたり、相手の評判を下げるような噂話をしたりするのは絶対にNGです。
「〇〇さんから良くしてもらっているんですね」と一言添えるだけで、周囲からの印象が大きく変わります。言葉一つで場の空気は変わります。誠意を込めた一言が、あなたの評価を大きく左右します。

②姫様に詰めすぎない
被りが発覚したからと言って、どちらが本命なの？と聞くのは逆効果です。姫様にプレッシャーを与えてしまうと、来店しにくくなってしまい、どちらも応援してもらえなくなってしまうこともあります。大切なのは、自分の魅力で自然に選ばせること。焦らず、自分のペースで信頼を積み重ねるようにしましょう。

③店内・SNSでの発言に注意
被りが分かったとき、店内でのちょっとした一言やSNSでの投稿が、トラブルを大きくしてしまうことがあります。「誰かの客を取った」「裏でやっている」などの噂は、事実でなくても一瞬で広まってしまいます。軽率な発言やSNSでの行為が、思わぬ誤解を招くケースもあります。
情報の取り扱いには細心の注意を払いましょう。売れっ子ほど、自分は周りから見られているという意識を持っています。

姫様を奪わない・奪われない!!被りをチャンスに変える考え方
被りを経験することで、接客の幅や人との向き合い方が磨かれるという声も多く聞かれます。被り営業を経験したホストの多くが、最初は嫌だったけど、あの経験が自分を成長させた。と振り返ります。

実際、被りの経験を通して「お客様との信頼関係」を深めるきっかけになることも多いのです。例えば、ある姫様が別の担当を選んだとしても、あなたの誠実な対応を覚えていれば、後日また戻ってくる可能性があります。ホストクラブの世界では、「奪う」よりも「選ばれる」方が強いのです。

また、被りをきっかけに他の担当や同じグループ内のホストとも情報を共有することで、チームとしての信頼が生まれることもあります。自分だけ良ければそれでいい。という考えでは、長期的に売れ続けることは難しいです。売れっ子は、自分のポジションを守りながらも、他のホストと連携するバランス感覚を兼ね備えています。

さらに、被りを恐れすぎないことも大切です。姫様は、ホストが思う以上にホストの態度をよく見ています。トラブルの場面で冷静に対応できるホストほど、この人は信頼できると感じてもらいやすくなります。被り営業は、あなたの本質を見抜かれるテストのようなものです。試されているのは、あなたの人間力です。

まず前提として、被りは誰にでも起こるものだと理解しておきましょう。
被り営業は、どんなに経験を積んでも避けられないホストクラブの現実です。しかし、その場面での対応次第で、姫様があなたに持つ印象は大きく変わります。

相手担当を尊重し、姫様の気持ちを第一に寄り添う。そして、店内での言動に気を配り、トラブルを未然に防ぐ。こうした一つひとつの積み重ねが、結果的に売れっ子ホストへの道を作ります。

トラブルを完全に防ぐことは難しいですが、冷静さと誠実さを保つ努力は常に必要です。被りを恐れるのではなく、どう信頼を築くかを考えることが大切です。その姿勢こそが、どんな時代でも通用する本当のホストの強さです。