ホストの仕事を始めるとき、初めから不安が全くない人はほとんどいません。
自分に向いているのか分からない、ちゃんと稼げるのか想像できない、人間関係が怖そう・・・。未経験であればなおさら、このような不安を感じることは普通のことです。
インターネットで情報を探してみると、目に入るのは派手な成功談や、極端に苦しかった体験談ばかりです。未経験で入店してから、初月で何百万円も稼いだという話を見れば、自分には無理だと思い、怖い先輩がいたという話を読めば、やはりやめておこうと感じてしまう。断片的な情報が、入店前の不安を必要以上に大きくしてしまうのです。
ただ、ここで一つだけ知っておいてほしいことがあります。
未経験でホストを始める前に感じる不安の多くは、才能や覚悟の問題ではありません。何が現実で、何が誤解なのかを整理できていないだけというケースがほとんどです。
実際にホストクラブで働いている人たちも、最初から自信満々だったわけではありません。「自分にできるだろうか」という不安を抱えながらスタートし、少しずつ現実を知っていった人が大半です。
ここからは、未経験者が応募前に最低限知っておく現実を整理して伝えていきます。何も知らないまま始めて、「こんなはずじゃなかったのに」と後悔することだけはないように、判断材料を一つずつ見ていきましょう。
知っておいてほしいこと①:向き・不向きより「最初に求められること」
未経験からホストの仕事を考えたとき、多くの人が真っ先に悩むのが、「自分は向いているのだろうか」という不安です。会話が得意ではない、女性と話した経験があまりない、見た目に自信がない。そうした理由から、最初からあきらめてしまう人も少なくありません。
しかし、実際は、「最初からホスト向きだった人」はほとんどいないのが現実です。売れているホストの多くも、入店当初は会話に詰まり、接客で失敗し、落ち込みながら少しずつ慣れていきました。今うまく見えている姿だけを見て、「最初から自分とは違った」と思い込む必要はありません。
未経験のうちに求められるのは、特別な才能やトーク力ではありません。それよりも大切なのは、
・挨拶ができること
・話を聞く姿勢があること
・教えられたことを素直に受け入れること
です。会話のテクニックは、後からいくらでも身につけられます。
逆に、「自分はホストに向いているはずだ」と思い込み、基本を軽視してしまう人の方が、つまずきやすいケースもあります。最初はできなくて当たり前。分からないことを分からないままにせず、周りを頼ることができるかどうかが、その後の成長を大きく左右します。
向き・不向きは始める前に決まるものではありません。経験を重ねる中で、少しずつ形作られていくものです。やる前から「向いていない」と判断せず、まずは「できない前提」で一歩踏み出し、少しずつ慣れていけば大丈夫です。
知っておいてほしいこと②:お金の不安は、想像より現実的
未経験でホストを考えるとき、多くの人が一番気になるのが、「本当に稼げるのか」という点ではないでしょうか。初月から高収入を得ている人の話を聞くと、自分も同じように稼がなければいけない気がして、不安が大きくなってしまいます。
しかし、未経験で入店してすぐに高収入を得られる人はごく一部です。ほとんどの場合、最初の数か月は「仕事に慣れる期間」と考えた方が現実的でしょう。いきなり大きな結果を出すことよりも、続けられる環境に身を置けているかどうかが重要になります。
一方で、「全く稼げない」「生活が成り立たない」という極端なケースも多くありません。未経験者の場合、最低限の保証給や日払い制度が用意されているお店も多く、いきなり収入がゼロになる心配は少ないのが現実です。お金の不安は、想像ほど不安定なものではありません。
大切なのは、最初から理想の金額を追いすぎないことです。稼げるかどうかは個人の努力だけで決まるものではありません。教育の仕組みがあるか、先輩が相談に乗ってくれるか、無理なプレッシャーをかけられないか、こうした環境の違いが、収入の伸び方に大きく影響します。
新しいことを始めるとき、お金に対する不安は誰でも感じるものです。だからこそ、短期間の数字だけで自分を追い込まず、現実的な視点で「続けられるかどうか」を考えることが、未経験からホストを始めるうえでは大切です。
知っておいてほしいこと③:お店選びの大切さ
未経験者がホストを始めてつまずく一番の原因は、向き・不向きや努力不足ではありません。最初の店選びを間違えてしまうと、不安がそのまま現実になってしまいます。
どれだけやる気があっても、教えてくれる環境が無ければ成長は難しくなります。未経験者向けの教育がほとんどなく、「見て覚えろ」「結果を出せないなら意味がない」という空気が漂うお店では、不安が解消されるどころか、どんどん大きくなってしまいます。
特に注意したいのは、体験入店や面接の段階で説明があいまいなお店です。給与の仕組みやノルマ、ルールについて詳しく話されないまま、「大丈夫」「稼げるから」とだけ言われる場合は、一度立ち止まって考えた方がいいでしょう。入店後に条件やルールを知って、戸惑う人は少なくありません。
逆に、未経験者でも安心して始めやすいお店には、共通点があります。
体験入店の際に放置されず、仕事内容を丁寧に説明してくれる、分からないことを聞いても面倒そうにされない、先輩同士の雰囲気がピリピリしすぎていない。こうした点は、面接や求人情報からは分からない、重要な判断材料です。
また、給与条件だけで店を選ばないことも大切です。高級なバック率や派手な数字が並んでいても、それを活かせる環境が無ければ意味がありません。未経験のうちは「初めからいくら稼げるか」よりも「どうやって教えてもらえるか」を重視した方が、結果として安定しやすくなります。
「怖い人がいないかどうか」ではなく、「困ったときに相談できる環境かどうか」を意識してお店を選ぶようにしましょう。多少厳しい場面があっても、理由をきちんと説明してくれる人がいる店と、ただ感情的に怒られる店とでは、働きやすさが大きく違います。
未経験者にとって、最初の店はすべての基準になります。だからこそ、焦って決める必要はありません。体験入店に足を運び、自分に合っているかどうかを必ず確かめてからお店を決めるようにしましょう。
不安を減らす一番の近道は、自分を追い込まない環境を選ぶことです。お店選びを慎重に行うことで、未経験者が感じる不安の多くを現実にする前に防ぐことができます。
未経験でホストを始める前に不安を感じることは、ごく自然なことです。
向いているかどうか、お金のこと、人間関係やお店の雰囲気。どれも実際に経験してみなければ分からない部分が多いからこそ、不安になるのは当たり前です。
大切なのは、不安をなくしてから始めようとすることではありません。
不安の正体を知り、自分なりに納得したうえで判断することです。向き・不向きは始める前に決まるものではなく、環境や経験を通して少しずつ形作られていきます。
お金についても、最初から理想通りにいかなくて当然です。無理な期待を抱かず、続けられるペースや環境を選ぶことで、結果は後からついてきます。そのためにも、お店選びは焦らず慎重に行うことが重要です。
ホストの仕事は、勢いだけで始めるものではありません。自分に合っているかを確かめながら納得して選ぶ仕事です。合わないと感じたのであれば、やらないという選択も間違いではありません。
何も知らないまま始めて後悔することだけはないように、慎重に、納得する答えが見つけられるよう情報収集は徹底しましょう。