ー司さん ホスト歴長いと思うんですけど何年目ですか?
15年目ですね。ちょうどあの頃ホスト業界がメディアで取り上げられるようになってて、テレビで見て興味があったんですよ。そのタイミングくらいで歌舞伎町に遊びに来ることがあって、この街で有名になったらかっこいいなと思ったのがきっかけって感じですね。
それにどうせ昼職してもそんなに稼げないし、挑戦する価値はあるかなと思いました。失敗したら自己破産しようと思ってましたね笑
ーキャリアが長かったら、トラブルとかも経験されてますか?
ありますよ!! 当時働いてた店のオーナーが飛びましたね〜ある日突然ですよ?
出勤したら店の権利書がなくなってて、明日から働く店がない。みたいになりました笑
でもその時に助けてくれた"ボス"って呼んでる人がいるんですけどその人との繋がりで今もこうして店に立ててるので、何がどう転ぶかも分からんもんですよね。
ーちなみに売れ出したのってホスト初めてからどのくらいなんですか?
2ヶ月くらいですw 多分早い方だったと思います。手段や方法についてはとにかく努力あるのみですね。ひたすらに努力したことが実を結びました!!運もあるかもしれないですが(笑)
それからも売上がなくなったってのは一回くらいで、低空飛行ではありますがそこそこの売上でずーっとやってた感じですね。
ー営業スタイルは15年で変化ありましたか?ずーっと思ってることは組数を増やしたいってとこですね。単純にいろんな人からモテたいです、それが男の力であって、ホストの力なんだと思ってます。多ければ多い方がいいと思ってましたね。当時の自分には言語化できなかったんですけど、今でも
たくさんの人に愛されることがかっこいいことだと思っているので、スタイル自体に大きな変化はないのかなと思います。
ーでは多くの人から愛されるコツはなんでしょうか?まずは自分自身の向上心ですね。これを前提に持った状態で、相手を全肯定することです。けして悪者にしないことです。曲がったやり方や売り方をする、いわゆるダークヒーローみたいなやり方って一定の熱狂的な強いファンが少数でいるじゃないですか。僕はそれじゃなくって、
少女漫画に出てくる二枚目をイメージしてて屈託のない純白で王道なモテ男を意識してます。ースタイル変えずにここまでこれたということは失敗も少なかったんでしょうか?
基本的にほとんど失敗ですよ!! 30歳までは全部失敗だったんじゃないですかね笑
今思えばもっと効率のいい方法があったと思いますし。単純に自分に自信がないことを他責にしていたと思いますね。自信もなくて余裕もない20代だったんだと思います。別の業界にチャレンジしようと思って焼き鳥屋に修行しに行ってた時期もありましたよ(笑)でも結局意味ないなと思ってホストに専念しようと思った時に、他責から自責の念に考えも変わったように思います。
ー代表になったのはいつですか?2023年からですね。2022年の12月にオーナーに声かけられたんですけど、最初は断りました。まぁ結局2年の任期でっていう話で代表務めることになりました。
ー教育については何を軸に伝えてますか?女性のことをよく知りなさい。これを伝え続けています。
女性の方が頭いいじゃないですか。対人関係や人間関係について特に。相手が何を考えてて何を求めているのか知りなさいと伝えています。それとともにホストとはなんなのか考えるように伝えてます。
ー新人の子の統一、統率はどのようにしてますか?
難しいですね(笑)
方向性が違う子は確かにいますが、あくまでそれは個人のものだからお店の方向性とは別物だと思っています。僕が教えてるのはお店の方向性で個人の方向性は教えてないです。だから相手の熱量には合わせるけど、伝えてることは一貫してて変わらないですね。
ー単価上げの指導方法はありますか?
単価上げという感覚はないんで教えてないですけど、会計は幸せを与えた総量が売り上げに変わると思うんです。だから女性のことをよく知りなさいっていう話に戻りますね。
根本的なものとして、ホストはイケメンな方が良いと思うしヘルプはおもしろい方が良いと思うし内装は豪華な方が良いと思います。そう言ったこだわりや内容が巡り巡って女性の満足や幸せに繋がって売上も伸びていくんだと考えています。
ー10年前と集客の仕方がまるで違うと思うけど何が1番変化したと思いますか?
会って話さなくても指名がもらえることですかね。知名度が作りやすくなったとも思います。
とは言っても結局歴史は繰り返してるというか、やばい人たちが増えては減ってって感じだと思いますね。
まっすぐやってる子達がバカを見ないような店舗が残っていくと思いますし。
ー今後のホスクラは減ると思いますか?
あまり考えたことはないけど、減るには減ると思う。よくキャバクラの業界を参考にしているんですけど、同じ流れがホスト業界でも起こることが多いと思うんですよね。だからキャバクラ業界がどんな流れになるか気になっていますね。売上10億の子も出てくるんじゃないですかね。
ーまだまだプレーヤーを続けている理由はなぜですか?
到達してないんですよ。新しいことを覚えれば覚えるほどプレーヤーが1番楽しいんです。そこに夢中でいられるんです。年間一億いきたいけどいったこともないんです。
だから諦めつくまではやりたいです。一億売ったら次の目標ができちゃいそうだし、とにかく諦めがつくところまでって感じですね。
ー今後の目標や意識してる店舗はありますか?
エルコレ全体での数字は気にしています。でも他はあまり見ないようにしてます。始めたての子達は焦ってもいいと思うけど僕はもうそのフェーズでもないので。とはいえ自分自身がまだまだ実験途中みたいなもんなので、目標は定まってないですね。いけるとこまで行きたいなって感じです。
ー司さんの15年間のホスト人生には、挫折や失敗もありましたがそれを糧に成長し続けてきたんだという姿勢が印象的でした。変わらない信念やスタイルを10年以上維持し続け、自己向上心を持ち続けた結果、現在の成功があることがよくわかります。プレーヤーとしての熱意も感じられ、今後の挑戦にも期待が高まります。