「5年後の給料が見えた瞬間、辞めました」
歌舞伎町で生きるホストが、“普通”を捨てた理由
「このままここにいたら、未来は見えてる」
そう気づいた瞬間、彼は“普通の人生”を降りた。
そう淡々と話すのは、歌舞伎町で働くホスト・風早。
茨城の“普通のサラリーマン”だった彼が、なぜ夜の世界に飛び込んだのか。
そこには、意外なほど現実的で、そしてちょっと残酷な理由があった。
ー「このままでいいのか」で人生を変えた
もともとは、昼の会社で働く正社員。
いわゆる"普通の人生"のレールに乗っていた。
でもある日、5歳上の先輩の給料を聞いたことで、その未来は一気に現実味を帯びる。
「たぶん、自分も5年後これくらいなんだろうなって」
安定している。でも、ワクワクはしない。
「別に好きな仕事でもなかったので、そのためにずっと働くのは嫌だなって思って」
そこで思い出したのが、昔からちょっと"興味があった仕事"。
それがホストだった。
ー週末だけの副業ホストから、すべてが変わった
いきなり夜の世界に飛び込む勇気はなかった。
だから最初は、金土日だけの軽い気持ちで“副業”。
「様子見みたいな感覚でした」
ところが、その“様子見”で思った以上に結果が出る。
「いけんじゃね?」
その軽い一言が、人生を動かした。
理由はシンプル。
「歌舞伎町でやりたかった。それだけです」
そのまま上京し夜の世界へ。
ーホストは“環境ゲー”だった
上京後、最初に入ったのは有名店。
しかし、そこで感じたのは“難しさ”だった。
「すごい人が多すぎて、正直きつかった」と語る。
そこから店舗を移動しながら、気づいたことがある。
それは、“環境の質”の重要性。どこで働くかで、すべて変わる。
「有名店=正解じゃない」のだと。
ー出会いの仕事であり、“別れの仕事”でもある
華やかに見える世界。でも、その裏には必ず終わりがある。
「出会いも多い分、別れも多い仕事なので」
長く関わった人ほど、離れるときはきつい。
「それは今でも慣れないですね」
この仕事のリアルは、キラキラだけじゃないのだろう。
ー人見知りの男が売れるようになった“たった一つの変化”
意外にも、風早は“モテるタイプ”ではなかった。むしろ真逆。
工業高校出身。人見知りで、女性と話す機会も少なく、
「女性も得意じゃなかったです」
そんな彼が変わったきっかけはシンプル。
「かっこつけるの、やめました」
作った自分じゃなく、素で接する。それだけで結果が変わった。
ー今の店を選んだ理由は“人”
現在働くのはRAISE。選んだ理由は一つ。
「教わりたい人がいたから」
グループ内でもトップクラスの実力者だ。
連絡の取り方、人に対する接し方、私生活について。
「気になること全部教えてもらってます」と笑いながら語った。
憧れの人物と驚くほど距離が近い。
しかも、それを“聞きに行ける環境”がある。
ーこの店の“強さ”
RAISEの特徴はシンプル。
・人数が多すぎない
・距離が近い
・すぐ聞ける環境
「大手だと埋もれるけど、ここはちゃんと見てもらえる」
これが大きな違いだ。
ホストって結局、“誰から学ぶか”で伸び方が変わる仕事だから。
ー売れる人の共通点は“シンプルすぎる習慣”
徹底していること。それは、
「とりあえず何でも聞く」
仕事だけじゃない。
生活、習慣、考え方。
どんな小さなことでも、
「そのまま真似しなくても、全部情報になるんで」
この積み重ねが、差を作る。“素直さ”が、重要と語った。
ー夢はない。でも準備はしてる
将来の夢を聞くと、彼は少しだけ笑いながら、
「正直、やりたいことはまだないです」
でも、その代わりに明確な考えがある。
「いつでも動けるように、稼ぐこと」
選択肢を増やす。チャンスは、準備してる人にしか来ない。
ー「迷ってるなら、とりあえずやればいい」
これからホストを始めたい人へ。
彼の答えはシンプルだった。
「怖いと思ってたけど、実際は全然怖くなかった」
そして一番リアルな一言。
「合わなかったら、すぐ辞めればいい」
完璧な覚悟なんていらない。
必要なのは、最初の一歩だけ。
ー“環境”で人生は変わる
努力も大事。才能も大事。
でも、それ以上に大事なのが環境。
誰の近くにいるか。どこで働くか。
それで、全部変わる。
ー“普通”に納得できない人へ
未来が見えてしまった瞬間。
その違和感を、見ないふりするかどうか。
風早は、そこから目を逸らさなかった。
ホストクラブは派手な世界に見えるかもしれない。
でも彼の選択は、むしろ現実的だ。
「このままでいいのか」
そう思ったことがあるなら、
もう答えは出ているのかもしれない。
“特別な才能があったから”じゃない。
未来に違和感を覚えた時、
ちゃんと自分の気持ちに向き合ったこと。
そして、「とりあえずやってみる」という小さな行動を止めなかったこと。
その積み重ねが、今の風早を作っている。
環境が変われば、人は変われる。
もし今、「このままでいいのか」と感じているなら――